風の丘 高松市にある LIT  は爽やかな風を運ぶ それは障がい者が町中で生活するということ

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おおらかに こまやかに さりげなく 

おおらかに こまやかに さりげなく

長崎の近藤原理先生のある時の講演の演題です。

おおらかに 一人ひとりを受け入れる、こまやかに 一人ひとりに配慮する、さりげなく それとなく日常性を持つ。と、理解しました。現在の契約制度前は、措置費制度と呼ばれました。知的障がい者の福祉制度と言えば、入所施設がほとんどという時代でもあります。そこでは、障がい者への画一的な扱いがあったとも言えます。家族は、入所施設しかないから入所施設に入ればそれでその子の人生のその先は安心と考える。だから入所施設に入ることが目的であって結果でした。


そのような時代に一人ひとりを大事にするという発想も持った近藤原理先生の言葉は、心に残りました。


措置費制度から契約制度に変わりました。制度が変わって知的障がい者福祉のあり方そのものが変わったのかと思います。措置費制度というのは、行政が福祉事業者に対して障がい者を措置するものでした。行政からの丸投げですから、福祉施設は障がい者施設らしければよかったのだと思います。全員が同じジャージを着て、ジャージには大きく名前が書かれている。常に集団で行動することが求められる。


世の中は経済原則を無視しては成立しない、簡単に言えば赤字では運営できない です。ならば支援者は、何を持って障がい者一人ひとりと向き合っていくのか、それが求められるのが福祉だと思います。それが求められるのが福祉だと思うのですが、経営が優先される制度では、事業者はともかく多くの障がい者を受け入れることを優先する。そこには、福祉のあり方が問われるわけではありません。そこで行政は加算と減算を使って質の維持をしようとする。行政のできることはそこまでです。福祉事業者のあり方が問われる時代だと思います。


ここに記載することは、個人的な考えです。受け取り方は、人それぞれだと思います。批判的な意見を持つことも大切ですし、そういう考えもあるのかと感じることも大切かと思います。あくまでも、個人的な考えが発信されているとご理解ください。

安定と挑戦

太田昌孝先生の言葉です。安定と挑戦を繰り返していくことが大切だと理解しました。


この仕事をして40年になります。ほとんどがASDの診断のある方々、そして多くの方が自らの意思を言葉で表現できない方々、との関わりです。所属はずっと福祉施設でしたが、太田先生には多くの機会をいただきました。太田先生の研究のほんの少しのお手伝い、研修講師の仕事、等々福祉施設にいては到底経験できない機会をいただきました。


福祉施設に長くいて思うこと、福祉施設には安定を求める空気はあっても、挑戦をしようという空気はなくとも存在できる。一時期、マネジメントの研修講師を勤める機会がありました。マネジメントのテキストには、参考になることが多くありました。その中に、停滞は退行である、という言葉がありました。停滞を安定と読み替えると福祉施設に何が欠けているのか、を感じました。単なる事業の拡大ではありません。支援者が日々変わって行こうという意思です。


自ら訴えることのできない知的障がい者の方々、その支援者が現状の安定を求めていたらどうなるのでしょう。ホリスティック医学の第一人者に帯津良一先生がおられます。その先生の著書に今日よりも良い明日という著書があります。明日何かが変わるわけではないけれど、何かが変わることを目指す。そういう支援者のあり方が、自ら訴えることのできない方々と関わっていく支援者の心がけではないかと思います。



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